相模湾で深海魚を狙う
先日、ミヤマエ社製のコマンドCX-4HPという、ちょっとしたウインチみたいなリールをネットオークションにて落札しました。このミヤマエというメーカー、深海を狙うリール業界においては草分的な存在らしく、深海魚釣りフリークにはとても有名だそうだ。そんなリールを手にしたのだから・・これは深海魚を釣りに行くしかない!
広 告
リールというよりウインチに近い!
深海魚・・調べてみると水深200メートル以下に生息する魚と定義されている。釣りの対象魚として有名なものは、クロムツ、アコウダイ、ベニアコウダイ、タラ、キンメダイ、といった所。中でもベニアコウダイは、水深1,000メートル位を狙う、日本で狙う深さ最高レベルの対象魚だそうだ。
今回お世話になった太郎丸さん。キレイに整備された船です。
いきなりベニアコウダイなんか釣ってみたい所・・でしたが、今回は小坪・太郎丸さんのお世話になり、水深300~500メートル付近を狙うアコウダイ五目という釣り船に乗ってみました。アコウダイ五目といっても、今回はキンメダイやクロムツがメインになっているらしい。・・私的には全然OK!キンメ美味しいし!ちなみにアコウダイは、船長の話だと11~12月、4月~5月頃が釣りやすいらしい。私としてはキンメダイもクロムツも釣って食べた事がないし、アコウダイよりも比較的釣り易いらしいので、深海魚デビューとしては丁度良かったと思いました。
・釣りに出かける
埼玉の我が家から小坪漁港を目指し正味1時間半。(因みに帰りも1時間半)ここ、第3京浜使えば安上がりだし、以外と近く感じました。そんな以外さも手伝い、5時には小坪漁港に到着。受付を済ませ、キンメ用で初心者向けの6本針仕掛けを買う。念のため2つ買おうとしたら、常連さんが「あまり根がかりしないのでとりあえず1つにしておきな」とアドバイスしてくれた。いざとなったら船中でも買えるそうなので、とりあえず1つ購入。1つ1000円するのでありがたいアドバイスでした。
今回はムツ17号の銀色の6本針。次回は8本針にレベルアップしたいです。釣具店なんかでハリスつきのかえ針(300円位)を買っておくと尚GOODです。
・いざ出船
出船時刻は7時と聞いていたのだけど、皆集まったからなのか、6時20分に出船。こういうのって結構ありがたいサービスです。そしてその前に船長から釣り方等のレクチャー。電話予約の際に初めて宣言をしておいたのである程度は教えてくれると思っていたのですが、ミヤマエの電動リールの使い方から仕掛けのセットの仕方、取り込み方、次の準備の仕方など、丁寧でかつくどいわけでもなく、絶妙な空気でレクチャーしていただく。もう、これだけでここ(太郎丸)に着てよかったと思いました。・・たとえボウズでも。(結果的に結構釣れたのでこんな事が書けます)
そして、行程約1時間でポイントに到着。
・釣り開始
基本的に深海を狙う釣りは、ミヨシ(もしくはトモ)から船長の合図で順番に仕掛けを投入していく、一流し一投入が原則だそうだ。今回私の釣り座はミヨシなので1番目という事になる。ドキドキしながらの投入。無事に仕掛けが海に吸い込まれると、結構ホッとする。これが失敗してしまうとスゴロクみたいに次の流しまで“1回お休み”ですからね。
そして待つこと10分位で着底。すぐに糸ふけを取り5メートル巻く。(早く糸ふけとらないとお祭りの素になります)水深380メートル。東京タワーの高さより深い、なんて考えると相当な深さだ。
オモリは250号。My130号負担のビシアジ竿にはギリギリかな。
そしてアタリを待つ。キンメは釣れるのかな、はたまた外道でどんな魚がかかるのかな、それは見たことも聞いたこともない魚かな・・なんて考えながらアタリを待つと非常に楽しい!
深場の釣りって、待っている間が多いので意外とのんびり。慣れてくると電動で探りをいれたりして。
そしてアタリがわからないまま船長の「上げてください」のアナウンスが入り、第一回目の投入を上げる事となった。アタリがわからないまま・・
船長からもらった指サック。取り込みのときの必需品です。
・キンメが釣れた
アタリがわからないまま船長のアナウンスでリールを巻く。電動って楽だな、なんて思いながら15分。仕掛けのジョイントの少し手前で自動で巻き上げが止まり、一回目という事で船長の手助けで6本針ながら10メートル位ある仕掛けを取り込むと・・いきなりキンメが4匹ついてた。
フラッシュ撮影するとホントに金目でした。目がとても良い魚だそうです。
アタリがわからず上げたら30センチ前後のキンメダイ4点掛け。ワカサギでも4点掛けなら余裕でわかるのに。・・ちょっとショック。だけど超嬉しい!次回はアタリをちゃんと見極めよう。そして1人でちゃんと取り込もう。(初めの2回は船長にレクチャーを受けながら取り込み&次の投入の準備をしました)
仕掛けを取り込んだら、とりあえずはこの体制を早く作る事を優先させる。魚をクーラーボックスにしまうのはその後。そして全てが終わったら写真の赤いテープより左で待機。船長の合図ですぐに仕掛けを投入できるようにね!
そして集中して竿先を見つめ、2度目の投入はアタリをハッキリ確認できました。サバでしたが・・
・なんとか
3回目の巻上げは、アタリを感じて追い食いさせるよう糸を2メートル位巻き、更にもう一回追い食いを狙って巻き上げてみた。仕掛けが上がってくると・・エサがとられて何もついていなかった。あまり欲張っても駄目みたいです。しかし、初めて船長の手助けなくなんとか6本針の取り込みができた。魚は釣れなかったけど、大きな一歩でした。
・クロムツのポイントへ
お昼ちょい前にポイントの移動。そして船長より「クロムツが出るポイントに行きます」とのアナウンスが入る。なにやらまわりの常連さんたちが仕掛けをいじりだした。私は・・そのまんま。しかし、船中6~0匹で私5匹!
実は只今妻が妊婦でキンメはあまり多くは食べる事ができないらしい。(マグロと同じく水銀含有量の問題だとか)なのでクロムツを頑張って釣ろうと決めていたのだ。きっと釣りの神様が舞い降りたに違いない!
クロムツは必ず下の針に食ってきました。この魚、歯が鋭いので針をはずす時は注意です。そして取り込むと気圧の変化で口から浮き袋。深海魚なんですね~
本日の釣果、キンメ7匹、クロムツ5匹、サバ9匹。サバは釣り餌になるので太郎丸に7匹寄贈。深海魚デビューとしては上出来の釣果となりました。
キンメは船中スソでしたが、お土産には十分!クロムツ5匹が嬉しい!
電動リールデビューでミヤマエのコマンドを使用するといった、ちょっとめちゃくちゃな順序となってしまいましたが・・太郎丸船長のおかげで良い1日を過ごす事ができました。
一般的に水深400メートル付近のキンメ・アコウを200~300号のシンカーを使って行う釣りを“ライト深場”と呼ぶそうです。ライトと呼ぶには結構重い錘のように思えるし、竿は最低130~150号ビシアジかイカ用(専用竿も売っています)、リールはPE8号が800メートル位巻いてあるやつ(ミヤマエコマンドの4クラスかダイワのタナコンブル1000あたり)が妥当とそれなりにヘビーですが。しかし、地域によっては500号オモリで500~600メートルを狙う所もあるし・・それと比べたらライトだという事です。リールは専用になってしまうけど、竿はイカとかアジと併用ができるので、タックルをそろえても思ったより大きな投資ではない(と思う)ので、意外と気軽に入れますよ。現に平凡サラリーマンの私が手を出しましたし。もちろん、レンタルも釣り船宿にそろえてあると思うので、始めはそれを使っても良いしね。(太郎丸では電動タックルレンタル2,000円との事)
仕掛けの投入から取り込みまで、慣れるまでちょっとややこしいかもしれませんが、リールを巻き上げている間のドキドキ感はたまりませんよ!・・私はちょっとハマってしまいそうな予感がします。
次回ここにきた時は、是非アコウダイを釣りたいです。
追伸:
そして釣った魚は超美味しい!
しゃぶしゃぶは激ウマ!
煮付けも激ウマ!煮過ぎて型崩れしてしまいました。・・それだけやわらかい身、という事にしておいてください。
この他に、船長から勧められた鯛めしならぬ“キンメダイめし”も絶品だそうです。近々トライしてみます。
・・そして5日後、
解凍後軽く炙った小型キンメダイ1匹で、米1.5合、生姜一欠片、蕎麦つゆの素大さじ1、酒大さじ1、昆布だしの素小さじ1。
絶品でした。
。
。スポンサ-リンク
広
告