奥鬼怒・川俣湖でカープフィッシング
基本的に私は“釣りが好き”というより“釣って料理して食べる事が好き”です。そのためか、私の釣りは基本的に漁に近いと思っています。深海もウナギもそれ以外も。
しかし、ここ川俣湖で釣りをする目的は漁以上に大きな目的があるんです。
それは“癒し”。新緑、そして紅葉・・しがないサラリーマンには充分すぎる究極の癒しがここにはあります。
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台風、そして長雨。透明度は普段10m位あるのですが、この日は1m。こんな日にあたったのは初めてです。
5月の初夏に続き、今期2度目の川俣湖。長雨が続いたらしく水はだいぶ濁っていましたが、それはそれでいつもとは別の顔というだけの事。釣れるか釣れないかは別として「またここに来る事ができた」といった充実感でイッパイです。
5時15分でまだ真っ暗。山の夜明けはまだ先です。
朝5時15分、いつものボート屋に到着。この日、偶然にも29年ぶりに旧食事処の建物の中に入ることが出来ました。そしてすぐに目に留まったものは、
B4サイズの賞状が邪魔ですが、これを見て昔の記憶が鮮明に蘇りました。
古き良き時代を感じさせる魚拓や剥製の数々。29年前、父親に5時間以上かけて連れてきてもらい、ここに泊まり、これらを見て胸を躍らせた当時の事を思いだします。コイやイワナ、サクラマス・・ニジマスの魚拓がない所が改めてその時代を感じました。そして特に記憶に残っていたのが左のコイの魚拓。当時、子供心にクジラかと思ったほどの見事なサイズの魚拓です。ボート屋のご主人が「船ごと引っ張られた」と興奮して話していたことを今でも覚えています。そのご主人、今年88歳になったそうです。去年雪下ろししていて屋根から落ちて「ちょっと元気がなくなった」と言っていましたが、充分元気そうで安心しました。
そんな感慨に耽っていると、山の稜線が間もなくの夜明けを告げるかの如く薄っすら見えてきました。道具を準備し桟橋へと向かいます。
雲が厚く、時折小雨がぱらついていましたが、気温はこの時期にしては高めの10度。
モーターボートに荷物を積み込み5時50分出船!雲が厚く、湖を取り巻く山の頂上は見えません。しかしそれほど寒くもなく、手袋なしでスロットル兼用の舵を握り、いつもの源流付近のポイントを目指します。実は川俣湖、9月19日で禁漁。ただし、コイ・フナ釣りに関しては10月一杯までOK。しかし、実際はコイ・フナ釣りにここまで来る釣り客はほとんどいないので湖から眺める紅葉は独り占め状態!最高の贅沢です。
本日の客は1人。川俣湖の紅葉貸切です!晴れ間が一度もなかった事だけが唯一の残念な点でした。
紅葉はまだ7分程度でしょうか。それでも、源流付近に近づくに従って彩りのすばらしさは増していきます。そして流木が多くなってきた所でボートのエンジンを止め朽木に持参したロープでボートを固定。釣りの準備に取り掛かります。
カープベイツって色々な種類があるけど・・説明が日本語じゃないんですよね。とりあえずシーフード買ってみました。
本日の狙いはコイ。のんびり紅葉でも見ながら、と思っていましたが、準備をはじめると戦闘モードは否応にも増していきます。しかも仕掛けは最近話題のヨーロピアンスタイルの“カープベイツ”を使うヤツ。船からぶっこみます。
そしてもう一つの狙いは鮎、ではなく、9mの鮎竿を使ってのフナ。でも、実際はフナなんて釣れた試しがないどころか聞いたこともありません。袖6号針にミミズとサシをエサにつければウグイが良いところでしょうか。因みにここでミミズやサシでマス系はまず釣れません。ニジマス、サクラマス、イワナを釣るにはイクラ。次いでブドウムシ。その他マグロの赤身、カステラ等。そして季節は解禁当初の4、5月です。
小型だけど、9mの鮎竿で釣るのは大変!次回からは挫折です。
釣りを始めて1時間が経過しました。カープベイツをつけた竿はうんともすんともいいません。しかし鮎竿は予想通りウグイが入れ食いです。重い、重すぎます、9mの鮎竿・・
恐るべし9m!
お昼が近づいてきた11時、ウグイ50匹位釣った所(全てリリース)で釣り終了。もう腕がパンパン。ここでは5.4mの軽い渓流竿がベストだと実感しました。
帰りのボートはちょっとした紅葉ツアーも兼ねて遠回り。ドライブイン周辺では観光客が車を停め湖に映える紅葉を眺めていました。湖面から紅葉を見れる自分と比較して満面の優越感に浸ります。・・性格でてしまいましたね(^^)
普通の観光客はここでクルマを停めて湖の紅葉を眺めています。でも、本当に素晴らしいのは、ここからボートに乗って30分ほどいった源流付近!
こうして今回の釣りは終了しました。本命のコイは釣れなかったけど、その辺は予想通り。家族へのお土産は帰り道に買ったきのこ(クリタケ、マイタケ、ナメコ)で十分です。そしてもう一つ忘れてはならないのが大根。去年買って食べたら激辛で美味かったので今年も購入。実家のお土産も入れて6本買い、「去年美味くてまた買いに来ちゃったんですよ」なんて言ってたら、おまけで更にちょっと割れてるB級品だけど5本つけてくれました(汗)6+5=11本。クルマの後部座席に無理やり押し込みます。
・・これはまた来年も来て買わないといけませんね。
キノコ3種類とと大根6本を購入。そして大根5本おまけでいただいた。こういう所でお金を落としていかないとね!
実家、ご近所で7本捌き、残り4本。ちなみに我が家のヤツは皆B級品。やっぱりこうなりますよね。
前日の好き焼鍋の残りの割り下でキノコ&大根の葉うどんスキ。本当はキノコご飯にしようと思ったけど、疲れていたのでズルしました。
新鮮なうちに全部食べきれなさそうなので・・たくあん作りでもやってみようかな。
川俣湖での釣り、来年に続く!
追伸:
帰り道、瀬戸合峡という川俣ダムを一望できる観光スポットに寄ってみました。駐車場から整備された遊歩道を歩く事15分、つり橋から眺める深度約100の峡谷は紅葉も重なって絶景でした。
100m・・ビシアジ位の深度ですかね!
入り口は駐車場そば。ダムは現在補修工事をしているみたい。
観光案内所で川俣ダムの歴史を学べます。
つり橋からの景色は絶景ですよ!
つり橋はこんな感じ。足が竦みますが、勇気をだせば絶景が見れます。
お昼は近くの蕎麦屋で舞茸ご飯定食を頂きました。山の幸たっぷりです。
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